“Fake it till you make it” <br>急激な成長曲線を描く人達の共通項

ビジネスの成功の定義は人それぞれですが、この人すごいよねという方には何かしらの共通項がありそうですよね。 「遠くを目指して、実際に遠くに行けるヒト」(ここで僕の言う遠くとは規模でははなく、実現困難なストレッチした目標を掲げて達成する人たち)は素直にすごいなと感心します。起業した経営者、とりわけ共同創業ではなく単独で起業すると、やはり本質的に経営者は孤独ですからね。その意味で自分の成長においても、精神衛生においても「実際に遠くに行った人」の存在は良い刺激になります。

さて、本題ですが、そのような類のヒトの共通項として、この要素は一理あるんだろうなと思うことがあります。それは、その時点では必ずしも自信があるわけではないが「できます・やります」と言い切る人達です。中には、もちろんやらかしてしまう人もいるとは思いますが、結果的に突き抜け始める人たちは、「できます・やります」と言い切ってチャレンジしている人たちだと思います。そう思ったのは、僕がこの人すごいよなぁと思う人たちが言葉は違えどみな同じことを言っているからです。以下簡単にご紹介したいと思います。

#1 コンサルファーム時代の上司「冷やし中華論」

僕にとっての始まり、一番最初のきっかけは、前職のコンサルで、あるプロジェクトの従事していた際のプロジェクトの責任者の方が、夜雑談している時に教えてくれたことです。

「冷やし中華作れるようになってから、冷やし中華始めましたなんてやってちゃだめだよ。冷やし中華始めましたって先に看板出して、注文が入ったら必死になって美味しい冷やし中華作って出すんだよ。」

面白いですよねぇ。めちゃくちゃ優秀な方だったので、要は挑戦する「勇気」と、経験に裏打ちされる「自信」(応用の効く普遍的能力)」、やりきる「コミットメント」の3つが成長のスパイラルを描くんだなと当時20代の私は解釈していました。

#2 TEDのエイミーカディさんのプレゼン「ボディランゲージが人を作る」

みなさんもご存知のTED(熊ではない、プレゼンの方)で、全世界で5400万回視聴されているエイミーカディさんのプレゼンです。タイトルがノンヴァーバルコミュニケーションっぽいので、タイトルからは分からないのですが、この中で、エイミーカディさんが自分の体験から結論付けた持論が面白いです。

従来の固定観念である

Don’t fake it till you make it(できるようになるまでは偽ってはいけない) 

ではなく、

Fake it till you make it(できるようになるまで偽れ)

これでいいんじゃないかと、実体験とデータから主張しています。データを用いているところも流石ですよね。名作です。是非視聴してみて下さい。

#3 ホリエモン

ホリエモンの書籍 ハッタリの流儀 で、タイトルのまんまですね、ハッタリして受注取れと。ホリエモンが起業した際に、ホリエモンは勿論、業界的にも、まだまだ未知数の案件が多く、そのような依頼があっても、ホリエモンはできますといって、その後、必死に書籍買い漁って結果的に顧客が満足する成果物を納品するという繰り返しだったとのことでした。ポイントとして、リテラシー面でホリエモンと同じ条件下でも、他社はできないといって断るわけですよね。アンチも多いですが、ホリエモンが話すことってやっぱり勉強になりますよね。


# 4 冨田和成さん

冨田さんの書籍 資本主義ハック でも、大ぼらを吹けという熱く語っています。背景にある冨田さんの考え方も概ね上の方々と同じです。書籍からも十分に伝わる超ロジカルな冨田さんが大ぼらを吹けと言われると、説得力がありますよね。

#5 福永活也さん

日本一稼いでいる弁護士と言われる福永活也さんも同じです。福永さんの書籍 日本一稼ぐ弁護士の仕事術 で、福永さんが駆け出しのころ所属していた弁護士事務所で、次のようなマインドセットで仕事に取り組んでいたそうです。それは、いついかなる時、それがどんな仕事内容でも、先輩から依頼された以上は、自分のスピードと時間量を武器にすれば、必ずできる、そう思って仕事をガンガンにスケジュールに入れていたようです。

#6 南章行さん

ココナラの創業者の南さんの書籍 好きなことしか本気になれない でも、同じマインドが垣間見れます。南さんの場合は、業務は勿論、会食の幹事といった泥臭い部分でも発揮していました。ある日、とある人から知り合いじゃない大御所を繋いでほしいといわれ、たまたま同じ会場にいたという過去の事実だけで、繋ぎますよと平然と言い切り、実際に繋いだそうです。通ずるものがありますよね。

以上思いつくあたりを簡単に紹介しましたが、今後もこのマインドセットを持っている人を見つけたらまた随時ご紹介していきたいと思います。僕がこのマインドを紹介しているのも、僕は彼らと比べたら弱小ですが、特に起業1年目のゼロイチのフェーズではこのような局面がやはり訪れるからです。

起業は、新会社としては実績がない状態からスタートするわけですからね。前職での経験を語る人もいますが、個でモノを作れる・創造できるスキル等(プログラマーやデザイナー等)でない限り、例えば、前職でこんな事業をやりました程度では、やはり弱いわけです。なぜなら、会社の事業は、基本多くの人がかかわっており、また会社自体の看板もあるので、その人の個人の成果で新規事業立ち上げましたとは相手も思わないですよね。

そのため僕のゼロイチフェーズでも、実績を問われるような商談の流れになるべくならないように、提案書をがっつり作りこんで、これならできそうだよねと思って頂き、あとはなによりも「できます・やります」と言い切るスタンスが、功を奏していたと思うからです。ちなみに、時にはプロトタイプまで先回りして用意することで併せて期待値コントロールもしていました。

そして、このfake it till you make it 理論は、言葉の表面だけを捉えると、いわゆる「できもしないのに嘘を言うのダメでしょ」という非難になる声も聞こえてきそうです。実際に、この手の意見があることを想定して、上記各筆者の書籍等では、それらに対する意見の考えを各々述べているあたりは気を遣ってるんだなぁというのが良く伝わりますw  それ位に根強い固定観念なのだろうかと思うと、逆にその空気感が起業というチャレンジの足枷になっているのではとも思います。

なので、fake it till you make it 理論において、「それ当たり前でしょ。それができないのは、単に自分の今までの経験では太刀打ちできないと思っているからでしょ」そういう流れになればいいなと思います。嘘とかハッタリとか大ぼらとか、そういう言葉が付くと、条件反射的に良くないことだと認知してしまいがちです。しかし、彼らがビジネスの文脈で使うそれらフレーズは、単に難題に対してコミットメントできるかどうか?もっと言うと、それまでのあなたの人生で、未知の課題を解決できうる経験や知見をちゃんと蓄積してきたか?という問いかけになっているのかなと思います。そのため、重要なことですが、顧客に迷惑をかけてもいいから、とりあえず受注が欲しいから受けるのは論外です。そのマインドセットの方はきっと、応用ができる基礎の構築すらできていないと思いますので、受注して本当に失敗しお客様に迷惑をかけるでしょう。

ちなみに僕は、最近1回だけ、ある大手さんからの打診で、できるといえば受注が確定していた案件がありましたが(既存の取引先で既に信頼関係があり、何かあれば基本打診して頂ける)、さすがに現在の僕の会社では無理があったのでお断りしました。ただどうしても悔しかったので、後日、打開策があるか必死にあの手この手考えましたが、最終的にこれはさすがにできないと思い断念しました。上記の諸先輩方からはお叱りを受けそうですよね。

応用の効くケイパビリティ、磨いていきます。